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[コメント] 13日の金曜日 完結編(1984/米)

タイトル通りだったら、もうちょっと点数に色付けられたものを。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 1980年に製作され、大人気のシリーズとなった『13日の金曜日』も、3作が続けられる内にマンネリとなってしまい、それに引導を渡すべく作られた本作。

 ジェイソンの殺しの手口に関しては相変わらずだが、毎回趣向を変えて楽しませてくれる(今回はコークスクリューで手のひらをくりぬいたり、ナイフで喉を串刺しにしたり)。しかし本作の場合、ジェイソン以上に個性発揮したのがトミー少年。言わばこの少年はオタクであり、思いこみの激しさと偏った知識でジェイソンに対抗しようとするところが面白い。こういったオタク的な少年がホラー作品で殺人鬼と関わるのは結構良くある話で、ここではそれは成功例として挙げられるだろう(むしろその傾向は『エルム街の悪夢』シリーズの方に受け継がれていったけど)。最後にいきなり頭を剃ってジェイソンに迫る姿は、おそらく彼にとっては至福の一瞬だったのだろうと思われる。なにせジェイソンよりこっちの方が怖いとさえ感じたくらいだから(笑)

 ここでのジェイソンの死はやはり気合いがこもっていた。何せ一旦鉈を頭に叩き込まれた後で転倒し、ずぶっと突き抜ける描写などをやってくれるのだから。怖いってより観てるだけで痛くなるよ。ホラーメイクの大御所となったトム=サヴィーニ(1作目『13日の金曜日』がその出世作)が再び振るった腕も確かだ。

 プラスアルファの部分が貧弱とはいえ、シリーズ最終作として考えるなら、一番はまってたんじゃないかな?…結局終わらなかったけど。

(評価:★3)

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