[コメント] 祇園祭(1968/日)
映画の方は出だしがちょっとダラダラした感じがしたし、大勢の役者を使っている分、どうにもまずい演技をする三流役者もちらほらと目について、率直に言って今ひとつな感じ。
高倉健とか渥美清とか豪華出演陣に気をつかったことをうかがわせる不自然なアップなど興ざめさせるところも多い。合戦シーンなどは、ロケを使ってなかなか迫力あるシーンになっているし、まあ満足できた。
ラストのいかにも歌舞伎役者らしい中村錦之助の大仰な演技は、ちょっとくどい感じがした。
私はこの映画を現代の祇園祭の宵々山の日に、祇園祭でにぎわう町中にある京都文化博物館で見た。たまたま来館されていた山内鉄也監督の短い舞台あいさつまであった。
終わって烏丸通りに出ると、ホンマもんの祇園祭の宵々山で歩行者天国になっていて、浴衣でそぞろ歩く人並みや、町中で聞こえる祇園囃子も耳に入り、遠くには山鉾や提灯の灯りも目に入った。この映画を見た直後に、祇園祭の雰囲気に浸ることができた。映画にはこういう楽しみ方もあるなあと、思わせてくれた一本だった。
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