[コメント] ジェイソンX 13日の金曜日(2001/米)
昔自らが作ったオモチャ。手垢にまみれ人々の関心も失ったそのオモチャを、懸命に蘇らせようとした男がいるってことの証明、それがこの映画なんです。昔と今ではそのオモチャの楽しまれ方は変わってしまいましたが、そこには「愛」が溢れています。
これは最早ラブストーリーですよ。今作の制作総指揮であり一作目の監督であるショーン・S・カニンガムとジェイソンのラブストーリー。僕らはスクリーン上で繰り広げられるノロケを90分に渡って見せつけられてたんです。
実際のところ、この「ジェイソン」というキャラクターの位置付け自体は一作目と現在とでは全く異なったものではあるのですが、「ジェイソン」を大事に大事に扱っている点では、この二作品は全く共通しています。「ジェイソンをみんなに楽しんでもらいたい。こんなジェイソンはどう?じゃあこんなジェイソンは?」という声が画面から聞こえてきます。まさに「ジェイソン愛」。
しかもそれが只の悪ふざけで終わってない。ホラー映画のお約束をちゃんと踏襲することで、「13金」の、ひいてはホラーというジャンルのセルフパロディとして楽しく成立させているんです。それもコメディとしてではなくちゃんとホラーとして。
宇宙船内のセットやCGが予想外にちゃんとしてたのも良かった。主人公にはそれに相応しい舞台を与えてあげないとね。だからこそクライマックスのあのジェイソンが活きてくるんですよ。もうねぇ、痛快でした。「よっ!出たっ!」って感じ。最早ジェイソン格好良くさえあった。
まぁ結局のところは「バカな映画だなぁ」って笑いながら観てたわけなんですけどね。でも観終わった後に何だかちょっと嬉しい気分になりました。スプラッタ観てたはずなんだけどなぁ。
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