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[あらすじ] 鳳城の花嫁(1957/日)

将軍家の身内である松平家の若殿・源太郎(大友柳太朗)は、三十路を間近に控えながらいまだ独身。両親や家老が心配しているのを知った源太郎、どうせなら自分の嫁は自分で探そうと、一人城を出て江戸へ上る。ふとした縁で、永野五郎左衛門(進藤英太郎)率いる悪漢旗本・赤柄組に狙われている美人姉妹、おきぬ(長谷川裕見子)・おみつ(中原ひとみ)を助けた源太郎、姉妹の実家である豪商・井筒屋に厄介になることに。次第に惹かれあっていく源太郎とおきぬだが、不器用な源太郎と勝気なおきぬの仲は、なかなか進展しないのであった。[85分/カラー/シネマスコープ]
Yasu

日本初のシネマスコープ・サイズ(画面の縦横比が1:2.35〜2.88)作品。製作会社の東映は当時「画面三倍、興味百倍」というコピーで宣伝していた。

ちなみに「シネマスコープ」というシステムは米FOX社が特許を持っていたため、東映では独自に類似システムを開発し、「東映スコープ」という名称を冠した。後に続いた東宝・松竹・日活なども同様に「東宝スコープ」「松竹グランドスコープ」「日活スコープ」と独自システムを採用している。

当時、東映のスター陣の中で序列3位だった大友柳太朗が本作に起用されたのは、序列1位で並んでいた片岡千恵蔵市川右太衛門(二人が揃って出演する作品では、二人の登場カット数も同じにするなど会社側は気を使っていた)に配慮したため。初のスコープが失敗しても成功しても片岡・市川では難しい状況で、大友が繰り上がりの形で出演することになった。

当初の企画では暗い内容の話だったというが、松田定次監督はこれを明朗なストーリーに作り変え、ヒットに結びつけた。後にシリーズ化され、『鶯城の花嫁』『孔雀城の花嫁』などの姉妹編が製作されている。

(評価:★4)

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