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[コメント] ローグアサシン(2007/米)

これはこれでアリなのかもしれない。しかし、監督の意図とはまったく違う面白さになってしまっている。
ワトニイ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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用心棒』を彷彿とさせるが、さらに一ひねり加えた複雑なプロット。でも、残念ながら脚本や描き方が不十分で、それを消化しきれていない。それに、ジェット・リーも相変わらずアクションはさすがだが、主人公の悲しみや怒りを十分に表現できておらず、映画としての出来はそれほど良くないと思う。巧く作れば、かなりの作品になったと思うのに、もったいない。

で、この作品の面白さは、一つはアクション、そしてもう一つは変な日本語やアジアに対する大いなる勘違いにあると思う。

と言って、そのアクション・シーンも特にすごい訳ではなく、見どころはジェット・リージェイソン・ステイサムの対決、石橋凌が意外に(失礼!)頑張っているところくらいで、むしろ、撃たれても切られてもなかなか死なない登場人物に突っ込みながら観るのが面白かったという感じ。

一方、(すでに皆さんが指摘しているので、具体的なことは省略するが)セリフや掛け軸などの変な日本語は突っ込みどころ満載だし、監督やスタッフは、日本と中国の違いなどあまり理解していないように見えた。

それにしても、古くは『80日間世界一周』や『007は二度死ぬ』、少し後になって『ブラック・レイン』などでも日本のことをかなり誤解した描写が散見されたが、2007年のこの作品でも相変わらず、ということは、欧米人のアジアに対する理解ってぜんぜん進んでないのね、と思わざるを得ない。これは、笑っていて済む話でもないような気がするが…。

(評価:★3)

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