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[コメント] K-20 怪人二十面相・伝(2008/日)

パラレルワールドとでもいうのか、今、我々が存在する世界とは似て非なる世界での物語という設定に、まず興味を持った。
青山実花

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭から考えさせられる。第二次世界大戦が回避されたと想定される日本は、こんななんだなぁと。勿論これは仮定であり絶対ではないのだが、有り得ない話ではないぞ、と。そうなるとあの戦争の意義とは・・・なんて、余計な事にどんどん頭の中が進みそうなので、そういった事は後で考えようと、軌道修正したわけだが。

でも、観終わった今考えても、二十面相と明智小五郎の世界をパラレルワールドにした意味はなんだったんだろうと思う。江戸川乱歩の原作通り、大正ロマンでは駄目だったのだろうか。まぁ、そうなると、時代考証やら何やらが面倒だから、いっそ空想の世界の方が作り手の都合が良いのかもしれないけど。

映画そのものは、金城武のコミカルな演技が良かった。街を直線に横切る訓練をする場面のスピード感が秀逸。松たか子も演技はいいんだけど、もう少し綺麗だったらな。仲村トオルは明智小五郎というイメージではないのが残念。実は私は、江戸川乱歩が大好きなのだ。仲村トオルは嫌いじゃないけど、明智はもっとダンディな俳優さんに演じていただきたかった。

(評価:★3)

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