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[コメント] テラビシアにかける橋(2007/米)

少女の、いかにも運動神経の良さそうな、その風貌から惹きつけられる。二人の間に適度な距離感が保たれているのも良いし、ファンタジー場面も過剰すぎず、自然に入り込める。
青山実花

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画の紹介文を読むと必ず、「とてつもない不幸が二人を襲う」とあるので、途中まで気が気でなかった。いじめや貧しさなどを絡めた、決して明るいだけの物語ではないので、二人が王国を築く楽しそうな様子に、「この笑顔がずっと続いてほしい」と祈りたいような気持ちで観ていた。なので、少女が亡くなったと聞かされる場面は、ショックや驚きというより、「そうきたか」といった感が強い。

少年が少女の死を知らされる場面はあまりに唐突すぎだが、昨日まで健康そのものだった友達が亡くなるという、その悲しみと喪失感はどれだけ辛いものかと涙が出た。

アメリカのいじめは相当のものだな、と改めて思い知った。上級生の女の子のその苛立ちは、家庭環境に問題が有ると後に分かるが、トイレに入るのに金を取るなど、いじめの範疇を越えている。ただ、苛められる主人公たちを過剰に被害者にせず、メソメソした弱っちい子供にさせていないその演出が良い。

少年の家庭は、初めは問題有りなのかと思っていたが、裕福でないだけで、意外と暖かくホッとする。厳しそうだが心優しい父親がいい感じだった。妹も可愛い。

(評価:★4)

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