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[コメント] ラヂオの時間(1997/日)

鑑賞後の一言 「どんな仕事も根っこは同じ」
ぐ〜たらだんな

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







新人脚本家(鈴木京香)に投げ付けるプロデューサー(西村雅彦)のセリフが胸を打つ。「満足いくものなどそう出来るものではない」「妥協して自分を押し殺して作品を作り上げている」「でもいつかは満足いくものが作れるはずだと信じている」「ただ今回はそうじゃなかったというだけのこと」

"作品" を "商品" や "サービス" といった言葉に置き換えれば、全ての働く人に向けたメッセージとなるだろう。日々の切羽詰った環境の中では、なかなか満足のいく仕事は出来ない。上司や顧客の圧力に揉まれ、妥協し、最後はやっつけ仕事で仕上げる。「もっとこうしたかった」「こうすれば良かった」という後悔を抱えながらも、流れてくる次の仕事に取り組まなければならない。でも、そうだ。今回はそうじゃなかったというだけのこと。いつかはきっと満足のいく仕事が出来ると信じて、前に進むしかない。

登場人物を自分の職場にいる人間に置き換えると、妙にリアリティーを感じる秀作。星4つ。

(評価:★4)

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