民族紛争を描いた重厚な作品と期待して鑑賞したが、意外と家族愛の描写に重きが置かれた構成にちょっと拍子抜け。いや、それはそれで良いんだけど、期待していた（＝作品の評判が私に期待させていた）ものと違っていたので。ルワンダ紛争についての大枠を知りたければ別の媒体を利用して勉強しろということでしょうか。ただし、ナチスやカンボジアの事例に比べるとルワンダ紛争の背景って日本人には認知度が低いと感じるので、その背景のもとで一つの家族のドラマを切り取って作品にしても、なかなか私みたいな無知な人間は素直に感動できないこともあるのです。

ドン・チードルは最高に良かった。カリスマとは程遠い地味さが、追い詰められた感を増長させていて素晴らしい。