[コメント] モガンボ(1953/米)
壮大なアフリカの大自然を背景に3人の男女の恋愛模様が繰り広げられる。
なんとも羨ましい事にクラーク・ゲイブル演ずるマーズウェルはエヴァ・ガードナーとグレース・ケリーの二人の女性から愛される。ガードナーは美しく・セクシーで・意地っ張りで、素直になれないけど心から温かくマーズウェルを愛している。ケリーは普段は裕福な暮らしをしているが、夫に付き合いアフリカの奥地まで連れてこられ、そこでは夫以上にマーズウェルが頼りになる。そして、マーズウェルに惹かれていくのだ。ケリー演じるリンダの感情としては多少ご都合主義のところがあるだろう。リンダはあまりにもアフリカでは素敵すぎるというか、誰が見たって魅力的だ。リンダと比べるとエヴァ・ガードナーはちょっと下品で、憎たらしく見えてしまうシーンが幾つも存在するが、彼女の方がより人間らしい。
アカデミー賞にノミネートされたエヴァ・ガードナーとグレース・ケリーの演技は本作の中で特に秀でている。特にケリーに関しては、前年の『真昼の決闘』でデビューし、本作で演技が開眼している。気品に溢れていて、上品で魅力的である。彼女の瞳は本当に美しい。彼女の瞳を見るとイングリッド・バーグマンのダイヤの瞳を思わせる。ケリーは映画出演数本のみで映画界から引退してしまうので、本作もそのうちの貴重な一本である。
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