冒頭の２０分が悲惨なことこの上ない。戦っても殺される、かと言って逃げれば味方の上官兵に射殺される状況。国のために戦場へ行ったのに臆病者のレッテルを貼られ殺される兵士達。人間を「駒」として描かれる壮絶なシーンは、当時のソ連の存続を賭けた戦争の深刻さが浮き彫りになっていて素晴らしく、そして恐ろしい。

中身も面白く出来ていた２時間飽きなかった。展開が飛んでいて「？」な部分も多少あったものの許せる範囲。ただ、ヒロインとの恋愛を描く時間がなかったためか何故２人が愛し合ったのかがよく分からないままあのシーンを観てしまって中途半端な印象を受けた。

ジョセフ・ファインズの嫉妬による表情の変化は素晴らしい。エド・ハリスはドイツ人に全然見えないんだが・・・彼が、ヴァシリをおびき出すためとはいえ、あんなヒドイ事をしたシーンとヒロインが叫ぶシーンに衝撃的すぎて口が開いた（汗

リアルなセットも素晴らしく、緊張感ある展開は観るものを魅了するだろう。自信をもって他人にオススメ出来る作品である。 最後に言うならば、ロゴがダサすぎ。