コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 仄暗い水の底から(2001/日)

私が恐いと思う時。
mimiうさぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







人はどんな時に恐いと思うのだろう。私にとって何よりも恐いものは、目に見えない「存在」である。暗い部屋で何か物音がした時、何かしらの気配を感じた時、その恐怖は最高潮に達する。

本作、前半は主人公達はその見えない存在に恐怖する。その時私の恐怖もピークに達していた。しかも、あの恐怖に脅えた『リング』で恐怖に脅えたサダコさながらの、黒髪の少女の存在。顔の見えないその少女に、手に汗を握ってしまう。

静かな口調ながらもヒステリックな黒木瞳、不思議な魅力の子役菅野莉央が素晴らしい。

無機質な古いビル、エスカレーター、屋上の寂れた給水庫すべてが揃った!さぁ、私を恐怖のどん底に突き落としてくれ!!!!!

ところが、どうだ。

あの見えない少女が、実写になってくっきりと私の前に現れた。そして思う。「サダコやん…」その瞬間、私の思考回路は「恐怖」から一気に「素」へと急降下してしまった。

10年後、管理人室の前の電気は落ちるほど朽ち果てたアパートだというのに、日焼けもしていないベッドルームを見て、なにかが違うと思った。言いたいことは分かる。分かるのだが、ちょっと期待していたものとは違っていた。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。