陣内孝則氏は好きな俳優ではあるが、演技がうまいヘタと言う話になると「ヘタ」だと思う。あのオーバーな演技は持ち味なんだろうけど、使えるシチュエーションが限られる。シリアスな話でがんばっている彼を見るけど、餅屋は餅屋で生きた方がいいと感じる。

さて、今作だけど意外におもしろかった。ああいう演技をする人だけに、こういう作風は生き生きと演出出来るんだと思う。沢山の人が言っているがライブシーンは圧巻。これだけの音楽センスを持ちながら、売れなかったのは不思議だけど、エンディンングに流れる監督様のボーカルを聴いて売れなかった事に納得と言うか、再結成した時の事を思い出した。演技もそうだけど、歌い方の表現方法も素人ぽいと言うか、魅力がない。氷室京介を見た時は日本語ロックもここまで来たかと感動したが、陣内氏をリアルタイムで見たとしても何も感じなかったと思う。

あと映画に対する苦言。谷信雄氏に捧げる為に制作したのだから、彼にもっとスポットを当てるべきだと思う。監督が役者として成功したのは周知の事実。（劇中では全然成功してなかったけど！）　マユミさんと恋人関係になったのは全然不思議じゃないけど、病気の事を話すシーンやベタなラブシーンも必要であると思う。DVDだから最初から見直して子供がいた事思い出したけど、結婚するシーンすらないし。それとも泣かす演出は苦手？