本来の主人公である青島刑事は元サラリーマンで一般の会社にある派閥等に嫌気がさし警察官になったんだけど、警察も一般の会社と変わらなかったと言うのがこのシリーズの根底にあるテーマ。それを今作ではさらに掘り下げたんだけど、掘り下げ過ぎ。観覧車のジジイや、桜井杏子の父親がなんで最後にケガをしたのかなど、警察オタクじゃないとわからないよ、普通。そういうテーマの独立した作品ならともかく、ライトな鑑賞者の多いこのシリーズでこんなものを作るなんて重罪。

一連のスピンオフ企画では肩の力を抜いた『逃亡者　木島丈一郎』（地上波放映のみ）が一番おもしろかったと思う。やっぱり、今回青島刑事が登場しないのは不自然過ぎでしょう？　海外で拘束されたのならともかく、今回のケースなら青島は絶対動く！