[コメント] ドドンパ酔虎伝(1961/日)
渡辺マリのダイナマイトボイスに+1点。(03.12.18@シネ・ヌーヴォ)
田中徳三×勝新版『決闘高田馬場』歌謡喜劇バージョン。なのだけれど歌謡喜劇としても勝新自身も魅力に乏しい。コメディが空回ってしまってどうにもスカッと笑えない(「著作権の侵害なんだけどなあ」は今このご時世に聞くと最高に可笑しかったけど)し、ミュージカル場面も少な過ぎる。『ドドンパ酔虎伝』とまで銘打ったのだからドドンパづくしで歌いまくって欲しかったなあ。勝新も「長谷川一夫の亜流」の域を出ず、『まらそん侍』のときには垣間見せた「らしさ」もまるで感じられないが、「韋駄天走り」だけはなかなかに魅せてくれる。悪い意味でやけに印象に残るのは赤垣源蔵に扮する水原弘(「黒い花びら」の)で、ケンカで斬り合いになるときも、高田馬場に駆けつけたときの「安さん、俺にも斬らせろッ」という台詞もなんだか残忍で、彼の醸し出すねっとりと黒い「夜のオーラ」はこの映画からは全く浮いていた。
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