『アメリカン・ヒストリーＸ』といい、本作といい、映画としての存在意義は否定しない。というのは、これらの作品は、主な対象が米国のティーンであって、米国において映画という一メディアが教育・更正の強力なツールになっているという現実があるから。

が、やはり「教育ムービー」なのだ。そして、（今の）自分は映画にそれを求めてはいないし、必要ともしていない。だから、映像や音楽のセンス、または役者（特にバーンスティン）の演技等、細切れに見れば光るものはあると思っても、「教育ムービー」という大きな枠が邪魔をして、一本の映画（film）としては響いてこない。

この映画のメッセージには何ら異論のありようもないが、やっぱりあえて言おう。くどい。