クライマックスの「インベーダーダンス」なんか正にそう。いや、確かにストーリーに関係なくはないんだけど、だからってあそこでどうしても踊りが必要なわけでもないし、そもそもクライマックスに「インベーダーダンス」を持ってくる段階でどうかしてる。ハッキリ言うと「お前踊りたいだけじゃん！」っていう。でもそれで本当に爆笑したんだから、やっぱりそれが正しかったんですよねぇ。実際あぁいうのが観たくてMr.Boo！を観に行ってたんです。

　またダンスシーンで更にスゴいのは、「振り付けを知らないマイケルが無理矢理合わせている」っていう感じを出すためのさじ加減と、「何となく合ってきたから徐々に調子に乗り出す」ときの顔。劇中のディレクターは「そんなに爆笑するほど面白いとは思えないんだけどなぁ」とか言ってますけど、そんなことない。四半世紀後の日本で観ても爆笑できます。

　あと、失策したテレビ局の社長が代々ビルから飛び下りるっていうのも、当時の香港映画独特の「黒さ」として印象に残ってます。車椅子の女社長まで飛び下りるのは、子供心にかなり強烈だったんですよね。ちなみにこの女社長の部下が武器の義手を付けた大男とナイフ使いの眼帯男なんですけど、初登場時に理事長から「なるほど、彼らを使って力ずくで視聴率を稼ぐのか」みたいなことを言われます。いや、正直その作戦は無理だろう。