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[コメント] ドラムライン(2002/米)

キャラクター設定と時間配分に難あり。後半の巻き返しも、そこを埋めるまでにはちょっと足りなかった気がします。
Myurakz

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 いや、そういう話なのはわかってて言うんですけど、このデヴォンってどエラくイヤな奴じゃないですか。そもそも音楽なんて、自分の音と人が音が合わさったその膨らみが嬉しいものであって、作品中でも最初からチームワークの大切さは語られているわけですよ。何より観ている我々がそれを判って観ているわけで、デヴォンがそれを学ぶのに1時間以上かかるのは長すぎです。展開に山を作りたいなら改心してからの障壁だって良さそうなものなのに、何度も繰り返される彼の調子乗りエピソードでちょっとウンザリしてしまいました。

 またこの子の笑顔がちょっと「微妙」なんですよね。顔の作りのせいなんでしょうが、「天才が持つ天真爛漫な笑顔」というにはちょっと引きつっていて、またそれがムカつきに拍車をかける。実際改心したのだって、正確に言うとデヴォンではなくリーダーのショーンの方ですからね。最早僕の中での主人公はどっちかというとショーンです。だって最初からこの子の方が正しいこと言ってますし。

 しかしながら後半はそれを取り戻すハイスパートの好印象な展開。ただねぇ、これもまた微妙なのが、残念なんだけど勝ち負けが判りづらい。バンド内の挑戦シーンでは観客にもはっきり判るくらい明確に勝ち負けを観せてくれていたのに、決勝でそれが出せなかったのは残念です。消化不良とは言いませんが、圧倒的カタルシスまではいかなかったんですよね。

 そんな中で僕が好きだったシーンは軍隊張りの特訓シーンの数々。そこに出てくるリー監督のサングラスがまた格好いいんだ。マーチングバンドってものの成り立ちを考えると、あぁいう軍隊調の訓練っていうのは本当にあるんでしょうね。ママじゃない奴は校庭10周。ちょっと言われてみたい。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)peacefullife[*]

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