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[コメント] マトリックス(1999/米)

しまった・・完璧に観る時期を逸した・・ストーリがダサい。が、しかし。(02/08/10)→
秦野さくら

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







攻殻機動隊』好きな私にとっては一生縁の無い映画だと思っていたが、考えを変えて観てみることにした。

・・・それが、なかなかどうして面白かった。

(以下、攻殻機動隊のネタバレも有り)

●『攻殻機動隊』の影響について

*偏ったコメントですいません

「始まり方」から「終わり方」まで、確かに「攻殻機動隊」他に影響されていると思われる部分は多々有った。しかも、表面的なイイとこ取り(苦笑)。しかし私は、これはオマージュの範疇と捉えたい。なぜなら、確かに世界はたとえば「攻殻機動隊」に近似していたのだが、それとは別物だったからである。

いや、むしろ、その「オマージュ」がこの映画の癌となっている。

取って付けたような(どうもそういう印象が拭えない)AIという設定とコンピュータネットワークの世界は、間違いなく「攻殻機動隊」の影響を受けているだろう(サイバーパンクの世界においては有りがちな設定ではあるだろうが、監督自身「攻殻機動隊」に影響を受けている旨を公言しているのであるから、そう考えて差し支えないだろう)。しかし、「攻殻機動隊」でもしばしば指摘されている通り、この設定は、あっという間に陳腐化してしまうためにSF映画にとっては諸刃の剣となる。現に、公開から3年しか経っていないのに、ずいぶん古臭く感じる。それは例えば「コンピュータ」であるとか「ネットワーク」であるとか「サーバ」であるとか「RPG」とか、そういう現在では常識となった旧テクニカルな言葉一つ一つが「古臭さ」を醸し出してしまっているのである。大体、有線で繋がれていることすら、今ではもう「古い」。

この世界観は上記の設定でなくても十分描けたであろう(むしろその方が、ずっと息の長い作品に仕上がったはず)。模倣が仇になった良い例。

しかし、映像は本当にカッコいい。

●その他ストーリーについて

しかしそれにしても何もかも予定調和的。主人公の思いのままにストーリーは進む。ラストは予言。まさに主人公=「神」。

それならそうと徹底的に主人公の主観(視点)で描けばいいのに、異次元に行っている主人公を観ている他者を描くあたりが、ダサ。特にカンフーシーンは、「横たわる主人公」の姿と「異次元の主人公」の姿とを交互に映し、それを観戦する皆さんの姿まで挟む始末。それがダサいっちゅーの。

*コメント440・・人気あるんですねえ・・なんか、ちと悔しいです。

(評価:★4)

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