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[コメント] われらの歪んだ英雄(1992/韓国)

一見イジメを扱った作品に見えるが、実は大人社会の実態と当時の韓国の世相を反映させたものとして見れる。作品の合間合間に見られるデモ行進のシーンが、ソクテの権力の揺らぎ具合を想像させる。だけど→
にゃんこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







そういう見方もあってか、ビョンテも、ソクテもお互い悪いところもあるけれど、いいところもある。みんな悪くて、みんな悪くない。まるっきりの悪役っていないのでは? と思う。むしろ、新任教師キム先生の“改革”によって哀れな運命をたどったソクテがむしろかわいそうに思えた。さんざん悪さしつつも、いいところもあったように思うし、物語の最初のほうでソクテはビョンテに「ソウルってどんなとこだ?」と訊くシーンがある。母親がソウルにいるという話だったが、そう思うと彼の母親への思いまで気になってくる。風刺作品としてだけではない何かがある作品に思える。

(評価:★5)

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