かつて慕っていた姉役な人が死んでしまって、その人の彼氏を結婚するというだけでも、映画としてはどうかと思うけれども。いやいや、その人と結婚する直前に、テープが見つかったからと彼女が一人で学校に行かなくてはならなかった理由がまったくわからない。そんでもって、そこまで大沢たかおが過去を引きずっていたのは仕方がないとして、そういう感情のまま柴咲コウと結婚の予定があって、一緒にオーストラリアに行けるのがいったいどういう感情なのかさっぱり理解できないし、ついていく柴咲コウもただ者じゃない。つまるところ、何がどう純愛なのかって、ちょうど純愛っていう単語が流行っていたからなんじゃないのかと。

回想シーンの、こっぱずかしくてついていけない台詞は、長澤まさみと森山未來のかわいさに免じて許す。