それはあくまでも映像の中の事。

＿＿＿たまに行くと、無条件で受け入れて愛してくれる 心地よいお膝の上で聞く、爺ちゃん婆ちゃんの実体験ではないのだ。 （信頼出来る人からの説法）

もしあのシーンの中に飛び込んだとしたら、 映像では味合わない生臭い血の匂い、死際の人間のうめき声、血に染まった赤い海…さっきまで冗談を言って笑い合っていた友の屍を見ながら、寒さと恐怖に戦いながら生きる…

映像のリアルさで反戦を訴えようと、スピルバーグがしたのか否かは分かりかねるが、映画を見終わって私に残っているのは、メッセージではなく、見ていて痛かっただけの冒頭シーンのみ。もし一番訴えたかったのが反戦メッセージだったなら、もう少しストーリーも残っていたのかなぁと…。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 以下、いち主婦（子持ち）の独り言です。

あまりにも「リアルな映像」を求め過ぎた行く末に、次第に麻痺していく感覚…。

テレビをつければ、実際に戦争している爆撃の映像も花火の様に見え、お姉ちゃんの裸も、宇宙人が大阪弁喋っている所も、この映画も、「見る！」「見ない！」と言う意志とは関係なく、次々目→脳にインプット。

「あぁ、なんてリアルなんだ！」と、あくまでも映像の中の出来事として捉えられるのは、戦争は体験してないまでも、 色々“実体験”してきた大人。

＿＿＿ でも子供は？？

なんて偉そうに語っている私は、この映画を作った訳でもないし、実際全てにおいて完璧ではない。戦争反対とは唱えていても、実際行動はしていない。そしてシッダールタ王子の様に、苦しみや汚らわしい物から子供を遠ざけようと言う思いもない。むしろ色々体験してもらいたいと思っている。（←だからって戦争や人殺しはダメよ！）

なんだけどねぇ、最近、子供も出来て常日頃色々考えちゃってね… 良いもの、悪いもの、心の豊かな子供に育てるには 何をどう伝えていこうか真剣に問答しているんです。

映像で心が豊かになるのは嬉しいけど、逆もあり得る。 作り手ではないので、自分が見て、これは良し！って思った作品だけを見せる…

＿＿＿ってそれじゃ、シッダールタ王子のお話と一緒じゃん！

あぁ、難しいね子育てって。（そこが楽しい所でもあるんだけど）

私がここで書いている事が、どうか子供に伝わり、愛ある人間に育ちます様にっ！ （そして子供が成長し、シネスケを発見し、登録し、子供の意見を見て楽しめる日が来ます様に…）