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[コメント] 第二の人生(1948/日)

戦後の物の無い時代、親を亡くした少年達のどうにかして這い上がろうともがき苦しんで一人前の漁師になるまでの物語。戦後生まれの人にとっては貴重な体験が出来る大作映画。
ジャイアント白田

これが、この作品に描かれている姿が戦争が産んだ悪しき姿なのだ。見よ、あの罪なき笑顔、汗を涙を。自らの私腹を肥やすため大陸で市場拡大に走ろうとし無謀な戦争を引き起こし案の定負けたばかりに物が圧倒的に不足し、人を憎むべき存在として見る光景しかない時代だったのに自ら率先し、助け子供達に希望を失わせなかった親方の姿!今のたった5名の亡命者に救いの手を差し伸べようとしない姿勢の今の日本にはない凄く大切な精神を見られて今はただただ現代の人々の病んだ心を恥じるばかり…

嗚呼、皮肉にも物があればあるほどに自分の既得権益を守り人を人として見られなくなり横取りする者として見てしまい決して余剰または過剰なまでの利権を分け与えようとしない現状から、物がない時代だからこそ出来たのかの様に見えてしまう…。金にグダグダの奴隷@現代日本には、もう一度焼け野原からの出発でやり直す事が最善の処方箋とは思いたくないが、それが最後の最善の手段なんだなと思ってしまう。

2002.5.17

(評価:★5)

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