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[コメント] ハロウィンH20(1998/米)

20周年記念にとことん拘った展開はなかなか面白い。パロディやオマージュも満載。元祖絶叫クイーンジェイミー・リー・カーティスがマイケルと対峙すること自体、何か感動さえ覚えてしまった。…ただ、どうにかならんのか、この設定は。
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







98年製作ということもあり、『スクリーム』に代表されるような学園ホラーを漂わせる作品になっている(以降、この手のホラーがわんさかと…)。オリジナルのじめじめした雰囲気よりもスタイリッシュな空気を感じさせるが、それでも古典的な恐怖(シンプルな恐怖)もしっかり取り入れている点は大きい。一応、前作までの作品を踏襲した仕上がりでもある。

ただ、やっぱり気になるのは設定の曖昧なところ。劇中、ケリー(ローリー)と息子ジョンのやりとりで「あいつが焼け死ぬのを見たんだろ?」とあったり、実の娘であるジェイミーの存在に全く触れなかったりと不自然な点が多すぎる。4〜6作目までにあった惨事をローリーが全く知らないということは考え難い。ここは大真面目に考えるよりもスルーしろよ?と言われそうだが、ここで食い下がる訳にはいかないのだ(笑)

ああ…………無駄な時間を費やしてしまった。やはり4〜6作目は無いものとして、全く新しい続編として製作された模様。んー、こんなのってありか?ルーミスの死闘やジェイミーの存在が全く無かったことになっているなんて…。

とにかくポップコーンホラーに成り下がってしまったハロウィン。それは良いのか悪いのか。ローリーがマイケルを追い詰める側に立ったりと演出は結構良いだけに、いろいろと悔やまれる作品でもある。

とりあえず…『スクリーム』とセットで見たり、『サイコ』でおなじみジャネット・リー(カーティスの実の母親!)の登場にニヤリとしたり、ホッケーマスクの少年に笑ったり、1作目の冒頭でルーミス医師と一緒に居た看護婦が20年越しで殺されたり…とそんなポイントを堪能するだけの作品でもあります。

特に『サイコ』について、このハロウィンシリーズそのものが影響を受けているということからして興味深いシーンだったり。マイケルが包丁を振りかざす仕草だって、あの有名なシャワーシーンを彷彿とさせるしなぁ。「音楽」の面から考えてもカーペンターはヒッチコックの影響を受けまくりだ。ホラーにおける音楽の重要性云々をDVDの特典で語っているカーペンターが印象深い。

しかし本当の元祖絶叫クイーンってジャネット・リーじゃないか?笑

(評価:★3)

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