なぜか『サイコ』へのオマージュで始まる謎のホラー風味サスペンス。主人公は女の子4人というのが結構新鮮で、この手の作品のお決まりであるカップルが存在していない。即ち、主人公達の中には男がいないわけで、誰が作品のヒーローとなるのかいまいち判らない点が逆に良かったと思った。その時点では。

というのも、さすがに女の子達がばったばったと死んでいく展開は予想できず、周りの大人も馬鹿ばかりで、複雑な心境に陥れてくる（苦笑）思い返せば、ろくな抵抗もせず、あの不倫保安官に無惨にも殺されていた。ここで頭に浮かんだのは『鮮血の美学』で女の子が陵辱されていく展開だが、ラストはこの作品ほど後味の悪いものじゃなかった（惨さでいえば、鮮血〜のほうが数百倍上回るが）。やっぱり、副保安官やらレストランで出会った男達がどうにかするべきだろう。どこか作品として不成立な印象は否めない。

それでも、作品にはやたら入り込みやすく、暇潰しには最適かな〜と。個人的にはパンク直後になぜかパンツ一丁になった巨乳の女の子（ローズかな？）が一番初めに頭を撃ち抜かれるのが許せなかった（笑）。あのキャラはラスト付近まで生き残っていてほしかったなぁ。