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[コメント] チャイルド・プレイ チャッキーの種(2004/米)

純粋なホラーがカルトコメディを極めてしまった瞬間をこの目で確認。前作よりも笑えるし、チャッキーの悪趣味さも強烈でかなり良い。チャッキーは本当に愛すべきキャラクターだね。毒々しいホームドラマの要素にもツボを刺激されてしまった…
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
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チャッキーの生みの親であるドン・マンシーニが初監督を務めたシリーズ第5弾。今回、チャッキーはもちろんティファニーも登場。そして最大の目玉は息子グレン(グレンダ)の存在だろう。前作で2人の間に子供が誕生したのは分かっていたが、どのような形で登場するのか楽しみで仕方なかった。…そして、彼はイギリスの見世物小屋で腹話術人形として働かされていたのである!面白いのはグレンの性格。チャールズ・リー・レイという殺人鬼の息子ながら平和主義者…テレビに映る両親に会うべくハリウッドへ…。なんて泣けるストーリーなんだ(とか言いつつ爆笑だったけど)

前作はロードムービーな感があったが、今回は終始ハリウッドが舞台。殺戮珍道中ではなく、チャッキー一家で繰り広げられるホームドラマがそのメインなのだ。またジェニファー・ティリー(素晴らしき女優魂!)やレッドマンが本人役で登場するなどハリウッドへの皮肉をギャグで描いているのも注目すべきところ。ま、それでいてホラー映画のパロディなんかも目白押しで、ホラー映画の輝かしい土台があったからこその「チャイルド・プレイ」なんだという気持ちも不思議と伝わってくるのだ(笑)。チャッキーファンを公言しているジョン・ウォーターズが出演を熱望していたのも分かるような気がする。ちなみにゴシップ記者役というのは「ああ、さすがカルト映画監督…」と思わせる(笑)。

オチに言及すると、やっぱり最後の最後で喧嘩別れするチャッキーとティファニーに苦笑。実はティファニーがジェニファーの身体を乗っ取っており、ブードゥーの呪いによってグレンに生身の身体を与えて生活しているというオチは結構好き。でも親父はこのままじゃ済まないよな絶対。だってチャッキーは滅びない。魂はず〜っと宿り、いつか誰かが復元してくれるのさ(ここ重要)

脚本に深みを期待していたり、純粋な(怖さを携えた)ホラー映画としての期待は最初から無かったのだが、逆に「カルト」が強まっていたことがいちばん嬉しかったりする。例えばグレンの声をLOTRのビリー・ボイドが嬉々と演じちゃってるのも一部のファンからしてみればカルトなんじゃないだろうか?

そんなわけでファンには堪らない作品でした。

(評価:★4)

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