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[コメント] 修禅寺物語(1955/日)

人物整理の為に日本史を復習してしまった。着物で隠しての接吻は、いとをかし。
TOMIMORI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







実際の「修禅寺物語」はラストで頼家は討ち死にして、桂は面を被って頼家の影武者として戦い、瀕死の状態で逃げのびるらしい。そして夜叉王は自分の面が源氏の運命を暗示するほどの作品だったことを知り満足し(ここは映画と一緒)、死に行く桂の顔を書き写そうとするそうだ。この作品は頼家と夜叉王の苦悩を対比するように描いているが、夜叉王に関しては『殺陣師段平』みたいないわゆる"芸道もの"に分類されるだろう。ちなみに修善寺に残されている『頼家の面』を検索してみたが、 かなり気味の悪いお面です。見ると後悔するかも。

流鏑馬の矢が箱の中の面を射るのと、時政の刺客が放った矢が籠の中の仁田忠常を射るのが相似しており、絵的には面白いが、仁田忠常の死がストーリー上どうしても必要だったのだろうか。時政の面を射られた報復とも取れるが、そもそも、時政の面を彫った夜叉王だって、「どんな運び方をしていたんだ!」と理不尽な怒りを買って斬り殺されてもおかしくなかったように思う。

あと、北条時政役の東野英治郎より2歳下の夏川静江が(時政の娘である)政子役というのは無理あるでしょ。

(評価:★3)

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