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[コメント] ニルスのふしぎな旅 劇場版(1982/日)

飛べないガチョウはただのガチョウだ  by モルテン
TOMIMORI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「ガンバの大冒険」と共に子供の頃に大好きだった動物アニメ。この頃の子供向けアニメには良質な作品が沢山あった。

今ごろ視聴したのには理由があって、このたび開催されたW杯サッカーの公式ボールがモルテン製ということで、ふと思い出して借りてみたのだが、 こんな名作だったとは意識していなかった。

今見ると、妖精は網を抜けるなんて朝飯前だろうとか、ニルスは何を食って生きてたんだ?とか、一年近く行方不明なのに両親のリアクションはいたって普通だとか、 子供の頃にはなかった発見がいろいろあって面白い。(映画版だから端折っていたのかもしれないが。) チャイコフスキーの交響曲6番の3楽章をさりげなく使っているのも驚いた。

魔法の解除とひきかえにモルテンの命を奪おうとする西洋童話にありがちな宗教的で残酷な要素や、 随所で見られるディズニーアニメ的コミカルな要素がとてもうまく融合されているのだが、 カラっとしてるけど実は恐ろしいアニメが作れるのは中間的に位置する日本ならではだと妙に納得してしまった。

特に印象的なエピソードは将軍の銅像が夜な夜な出歩くやつで、少し不気味だし意味不明。あれは一体何? どう見ても子供向けのエピソードじゃないんだけど・・・と思ったら監督が押井守かい。

(評価:★3)

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