[コメント] ならず者(1964/日)
香港・マカオ・横浜という三大都市に各社から招いたオールスターを配した豪華版であるが、その豪華さが却って徒となてしまった残念作。全体よりも部分を楽しみたい。
サスペンスとしては明らかに説明不足で、足りない場面が多々ある。
しかし、三原葉子がチャイナドレスで健さんを誘惑するシーン、それを拒絶する健さんの台詞、ヤクを預かった宿の少女・小紅の部屋を尋ねる際に必要なノックの方法、江原真二郎演ずるマカオの賭博師の落ち着きぶり、加賀まり子が登場する全てのシーン、とそして、肺病病みの南田洋子から健さんが血を吸い出す衝撃的なシーン、と場面毎の魅力や印象の強さは他の石井作品に全く退けをとらない。
八木正生の手による音楽の出来も素晴らしい。ゴージャスなスウィングジャズと、センチメンタルなギター曲と、共に印象的。
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