勿論『天国と地獄』はこの映画の前であり、『スピード』は後。”こだま号”は新幹線となり、その新幹線は”バス”に変遷する。誰にも止められないということと、今この時代に見るとテロリズムという発想に抵触し複雑な思いに至ることも否めない。

この映画は’７０年代半ばに作られたものだが、現在２０００年を経過した日本はもっと申告な不況の中で、この映画の主人公に重なる倒産や解雇、失業といった現実に苛まれている。

高倉健の姿はこの頃までかなりアクティブだ。そして影がある人物を描くことえはこの頃から比類がない。

この現実とパニック映画という当時の流行に便乗した感もあるものの、深く深く重い映画だろう。