というコピーそのものの映画でしたね。

いやぁ参りました。

北野武監督作品はほとんど拝見していますが、概ね

情緒型　＝　『あの夏、いちばん静かな海。』『菊次郎の夏』『Ｄｏｌｌｓ』『アキレスと亀』

アホ型　＝　『みんな〜やってるか！』『ＴＡＫＥＳＨＩＳ’』『監督・ばんざい！』

暴力型　＝　『その男、凶暴につき』『３−４Ｘ１０月』『キッズ・リターン　Ｋｉｄｓ　Ｒｅｔｕｒｎ』『ソナチネ』『ＨＡＮＡ-ＢＩ』『ＢＲＯＴＨＥＲ』

『座頭市』だけ微妙な感じですが、これもまた暴力（バイオレンス）に走っているような気がします。

となると、やっぱり彼にとって「暴力」という行為そのものが最も落ち着き得る表現方法であって、歳を重ねながらも世の中に対して一発食らわしてやろうという姿勢は今も彼の内実の中でうごめいているということなんでしょうね。

なかなかですね。

今回の作品は物語としての細やかさをほとんど排除して、役者ありきで作られた映画のような気もします。

椎名桔平さんや三浦友和さんなど、大物俳優がことごとく暴力の世界に使って最後は誰が生き残るか、というサスペンス。犯人探しのサスペンスではなくて、生き残りをかけたサバイバルサスペンスですね。

そんな迫力を感じましたね。

2010/12/17　自宅