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[コメント] 69 sixty nine(2004/日)

当時7歳だった自分のいたあの世代。それは全共闘がすでに崩壊しつつある1970年代前夜だったのだ。
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







日本の学生運動の歴史について語るつもりはないが、世間で学生運動がまだまだ華やかだった頃、一般的には大学生が行うものとされていた学生運動が高校にも波及して、日本のあちこちで熱気が渦巻いていた熱い時代である。

だが、そんな難しい話はここにない。

村上龍の原作は読んでいないが、この映画は原作を少し離れて、恋愛であったり、意味のない怒りであったり、ぶつけどころのないエネルギーを描写していて面白い。

そもそも若い力とはこういうことだ。

フェスティバルであれ学生運動であれ、戦う、という意識が学生に求められていた。

そしてそのエネルギーが戦後の成長を支え、有能な学生運動家が企業という名刺を持って世界は羽ばたいてゆく”前”の時代だ。

この戦いは不毛だが、このエネルギーは必要なものと思える。

誰にも与しない。

でも結局それが軽いノリだったりする。

そんな時代はもう来ないのだろう。

(2008/07/15)

(評価:★4)

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