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[コメント] ディナーラッシュ(2000/米)

水商売ってのは大変な仕事なんですね。サービス業としても。(2011/11/04)
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







映画というのは色々な撮り方ができるもんなんですね。

食事の映画って、難しいと思うんですよ。

画面でどれだけ美味しそうに見えても、所詮それが映画の主役ではないわけです。

美味しいものをめぐる人物のつながり。

あるいはレストランを舞台にした人間ドラマ。

そんな設定を突き詰めたのがこの映画なんでしょうね。

ほかの方のコメントを受け売りするようですが、何しろ

カッコイイ!!

しかもこのレストランに寄り添う人々の個性的な姿がいずれも印象的。

この映画の10年ほど前に『コックと泥棒、その妻と愛人』という映画がありましたが、あの映画に比べるとこちらの方がより身近な感じがしますよね。

それから何といってもラストへの複線がいいですね。

一人でカウンターに座る陽気なトレーダー。

店のオーナーと向かい合う静かなビジネスマン。

いずれも映画のずっと脇に置かれている。

そして中心はシェフでありオーナーであり、それを取り巻く時代の変化。世代交代とでもいいましょうかね。そういう感覚がとてもナイーブで素敵ですね。

水商売っていうのは色々な意味で利権がからんだり、闇の世界とのつながりがあったり、時としてとても複雑なんでしょうが、このオーナーは自分から息子に世代交代するにあたって、身の回りのあらゆるものを洗浄して、きれいな状態で譲ろうという意思が最後にはっきりするわけです。

イタリア風の雰囲気は『ゴッドファーザー』のようでもあり、冒頭の何気ないシーンが最後の最後にリアルになるんですよね。

見事でした。

(評価:★4)

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