たまにはまともなジョニデが見たいなーってことで ラブストーリーならまともな彼だろうと、 借りたら、ちっともラブじゃなく、 しかも前半、またも顔が・・・・。

結局、妄想だったのか、現実だったのか、 私にはわからずじまいだったけれど、 こういう形で観客に判断を委ねるのっていいと思った。

フランス映画のようなわかりにくさや、 「マグノリア」のような難解さだと、 わからない私が悪いのかもしれない、 実はいい映画なのかもしれない、と、 少し寂しくなるときがあるけど、 本作にはそういった後味の悪さは無い。

そしてもし、妄想だったとしたら、 ドンファンは女性にとって、 かなり嫌な、というか、気持ち悪い男なはずなのに、 そう感じさせなかったのは、ジョニデの巧さだろうと。

本当に、ジョニー・デップという俳優は凄い俳優だと思う。 禿げたり、デブったり、 シザーハンズとか、仮面とか、 そういったコスプレ系なら同一人物に見えないことが あっても当然だろうけど、 彼の場合、素の顔でスクリーンに映っていても、 役どころによって顔が全然違う。 たまにしか映画を見ない人なら、 実は何作か見たことあるはずなのに、 この人初めて見たなぁーって思われることが よくあるんだろうな、きっと。

この作品がいい作品か、どうかは微妙。 だけれど、冒頭から見入ってしまう展開は楽だし、 考えさせられる部分も若干ある。

映画好きな人でラブストーリー嫌いは多いと思うので、 そんなに知られていない作品なのかもしれないけど、 ちっともラブストーリーじゃないので、 もっと多くの人の目に触れてほしい。 そして他人の感想を見てみたいですね。