宇宙からきた未確認生命体に寄生される南極観測基地の隊員たちの恐怖を描いたホラー｡ジョン・Ｗ・キャンベルＪｒ．の｢影が行く｣の２度目の映画化｡

誰が生命体に寄生されたか分からないまま､隊員たちが疑心暗鬼になっていく演出とストーリー展開は今見てもやはり秀逸｡ホラーながら生命体に襲われるシーンが後半までほぼ無いのも､この映画の場合､誰でも知らぬ間に寄生されているという恐怖感を煽るのに一役買っている｡

クリーチャー特撮も､動き方はさすがに古さを感じさせるが､それでもあの不自然な動き加減が返って､寄生して人間に成り切れてない雰囲気を醸し出している｡

マクレディ役のカート・ラッセルとジョン･カーペンター監督との相性はやはり良いと思う｡出来れば再びこのコンビでの作品を見たいところ｡

最後は救いが無いはずなのだが､いつ見てもなぜか爽快感がある｡