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[コメント] グッド・ドクター 禁断のカルテ(2011/米)

オーランド・ブルームが見た目はどこにでもいそうな普通の青年ながら、間違った道へ踏み外し、どんどん悪事を重ねていく研修医という、ある種、現実的にもいそうな役柄を上手く演じており、役に説得力を持たせている。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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自分のことを慕ってくれる患者の少女を傍に置きたいために、退院した少女を入院させようと画策する研修医のサスペンスドラマ。

ベテラン看護師との確執、言葉の通じない患者を診察することへの不安や焦り、研修医としての自分の評価が低いことへの憤りから精神的に追い込まれた主人公だが、自分のことを信頼してくれる患者の少女の存在が精神的な支えとなり、そんな彼女を自分の傍に置いておきたいために、少女の処方薬のすり替えや、カルテの改ざんなどの違法行為に手を染める展開。

主人公の違法行為を行う理由が出世などの営利的なものではなく、飽くまで自分の精神的安定という都合のみを理由にしているところは、この手の作品にしてはかなり珍しい。

演じるオーランド・ブルームも見た目はどこにでもいそうな普通の青年ながら、間違った道へ踏み外し、どんどん悪事を重ねていく研修医という、ある種、現実的にもいそうな役柄を上手く演じており、役に説得力を持たせている。

ただ、主人公マーティンが心の支えにしたがっていた患者のダイアンが死んでからは、そのことで脅迫してきた看護師の男を薬物の異常摂取による事故死に見せかけて殺すという安っぽいサスペンス的な展開で、マーティンの犯罪も結局明るみに出ないという都合のよさのせいもあり、かなり陳腐な印象になってしまった。

ダイアンが死んでから、自分の体裁を取り繕うためなら、当たり前になんでもするキャラに豹変してしまったのも、変わりすぎな気がする。

(評価:★3)

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