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[コメント] 鉄拳 ブラッド・ベンジェンス(2011/日)

中盤までのシャオユウとアリサの話は良かったが、それ以降はかなりバランスが悪くなってがっかり。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







格闘ゲーム「鉄拳」のフルCGアニメ映画。

それぞれ風間仁と三島一八側のスパイとして神谷真の素性を探っていた、リン・シャオユウとアリサ・ボスコノビッチが敵対関係を越えて友情を育み、協力して神谷真と三島一族の繋がりを探ろうするまでの展開はなかなか良かった。

しかし、三島一族と神谷真のデビル因子を巡る謎が明らかになり、三島平八に神谷真が殺され、三島一族による三つ巴の闘いになってからは、話が完全に三島一族の確執によるバトルに終始し、それまで主役だったシャオユウもアリサも完全に蚊帳の外に置かれてしまい、かなりバランスが悪くなってしまった。

三島一族の絡みはストーリー上、伏線として必要ではあるが、デビル化した三島一族のバトルはほとんど『デビルマン』と同じような描写だし、長く描いている割に決着の着かない無駄な闘いに終始してるのも微妙。

また、長い映画のなのに、終盤ではニーナとアンナの闘いはカットしたり、神谷真も重要そうなことを仄めかしておきながら、あっさり殺してストーリーから消してしまったりと、どうにもシナリオが適当。

キャラのバランスとしても、主役はシャオユウなのに、周りに登場するキャラが皆、超人過ぎて、シャオユウの強さがほとんど発揮されてないし、仁と平八のバトルも最終的にアリサが決着を着けてしまい、シャオユウ自身にカッコいい見せ場が全く無いのもがっかり。せめて、アリサがロケットパンチを平八に食らわせるまでに何らかのサポートをして活躍させるべきだったように思う。

正直、「鉄拳」のゲームファンのための映画化なら、三島一族のバトルを終盤まで引っ張らないで、最後までシャオユウとアリサが協力して三島一族のバトルに終止符を打つ展開にして欲しかったところ。

(評価:★2)

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