劇場版『ケロロ軍曹』のシリーズ３作目。

今回もケロロ軍曹が起こした騒動をきっかけにキルルが起動し､ケロロ軍曹のデータから作られたクローンのダークケロロに地球を侵略されていく展開。

前作までと比べると､今作はストーリー展開で友情を試されるという主軸が一貫しており､敵のダークケロロもケロロ軍曹と冬樹の友情を目の当たりにしたことで自分の間違いを認めてキルルを封印し宇宙へと旅立つなど､ただの敵キャラで終わらせず､その後の経緯もきちんとフォローしている点で､非常に丁寧に作られており好感が持てる｡

前作までよりも上映時間が長くなったことで､多少間延びした展開もあるが､その分､キャラのフォローに時間を割けるようになったため､登場キャラの個性は確立されたように思う｡

ただ､事の発端にケロロ軍曹の失態が絡む展開は､ＴＶ版や前作までのような話でならともかく､今作のような一貫したテーマ性で使われると､さすがにストーリー上で深刻な事態になっても緊迫度が伝わらないと思う｡