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[コメント] キー・ラーゴ(1948/米)

ローレン・バコールは美しく印象的。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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フロリダの突端、キー・ラーゴのホテルを舞台に凶悪犯の人質になってしまった人々のサスペンス映画。

ほとんどホテルの中での人間ドラマだけの構成だが、いつ人質となった人々が殺されるかも知れないという緊張感を煽る演出は優れていて、サスペンス映画としてはそこそこ盛り上がる。

この映画は、戦争で虚無的になっていて、最初は無抵抗だった人質の男の怒りの抵抗を描いた映画というよりも、ハリケーンが近づくごとに焦燥感が増し、暴力的になっていき、最後には自分が助かるためならどんな手でも使う凶悪犯の心理ドラマとして観たほうがいいかもしれない。

ただ、終盤までのストーリー展開は、ただひたすら、凶悪犯ジョニー・ロッコの冒涜ぶりに人質が耐えるだけの映画となってしまい、映画としては少々面白味に欠けてしまった。

役者としては、ロッコの冒涜に怒りを抱き、正義に目覚めていく主人公フランクをハンフリー・ボガートが好演。特にロッコの冒涜に怒りを抱きながらも感情を抑えた演技は印象的だった。未亡人ノラ役ローレン・バコールは妖艶な美しさもさることながら、ハスキーボイスをいかした台詞回しや演技もなかなか魅力的。ロッコの愛人役クレア・トレバーは終盤、重要な活躍をする割に印象が弱かった。

(評価:★3)

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