マルセル・アランとピエール・スーヴェストルの共作の小説シリーズの映画化。

変幻自在な怪盗ファントマが新聞記者ファンドールに化けて宝石強盗をするあたりまでは、興味深く見れた。

しかし、ファントマがジューヴ警視を罠に嵌めるために、ジューヴ警視に変身して犯罪行為を行う展開になってからは、警察の稚拙で間抜けな行動振りばかりが描かれ、突っ込みどころ満載となってしまった。

正直、マスコミにも取り上げられ、変装の名人という噂まで出ている怪盗なのに、ジューヴ警視に化けたファントマの犯行を万が一の可能性すら考えずに、ジューヴ警視の犯行と決め付けるのは、いくらコメディ体裁を取っているとは言え、無茶苦茶だと思う。少なくともジューヴ警視に化けたファントマの第一の犯行以降はジューヴ警視を監視するぐらいの行動はしてもいいと思うのだが･･･。

カーチェイスやバイクアクションは悪くないが、後半の展開は正直、あまり見てられない。

最後はファンドールと恋人のエレーヌ、ジューヴ警視がファントマと再び対決するような空気を感じさせる終わり方になっている。