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[コメント] Vフォー・ヴェンデッタ(2005/米=独)

未来社会を描くものとして、テーマ以上に醍醐味なのがその世界観のディテールなのだが、そこは今ひとつ。でも何のために戦うか、戦うべきは何なのか、を正面から語ろうとするところが良かった。
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







蹂躙され奈落の底に突き落とされていった過程を回想で小出しに明らかにしていく復讐劇というのは、せっかくの復讐物としてはちょっとボルテージがあがらないきらいはある。本来の復讐譚であれば、こんなひどいめにあわせやがってちくしょう今に見ていろ、というのは、しっかりと踏まえてからの逆転であって欲しい。だが、映画という時間制約ではこういう構成で正解だったと思うし、己の感情を統制しきったかのようなVの佇まいをウィービングが好演し、克服してきた過去の壮絶さを想像させてくれてうまくいったと思う。一度もマスクを脱がない、というのはある意味「役得」だったのでしょう。

偽の牢獄で本物の絶望を体験させるエピソードは凄いなと思った。さすが躾の国。

(評価:★4)

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