[コメント] 老人と海(1999/日=カナダ=露)
絵のタッチがさらに詩情を倍加させた。もっともっと見たい。
全部手書きなんて気が遠くなる。30分たらずでも相当な労力なのだろう。
波間の反射の映りこみや、ワンカットの中でカメラアングルがスムーズに動くところなど、ほんとにビックリしました。NHKでやってたのを見たんだけど、昔はアイマックス・シアターでも上映したらしい。知らなかったのが悔やまれる・・。
日本でも同名の映画になった与那国島の漁師さんが行方不明になったように、まさに凄絶な死闘なのだが、老人が海を女性に例えていた自然観が、迫力ある格闘場面でも反映されていたように思う。征服するのではなく、常に敬意をもって対峙しているかんじ。
だから見た目は「白鯨」や「ジョーズ」に似ていても、老人の佇まいはどこか「デルス・ウザーラ」を思い起こさせる。短い時間の中ではカジキやサメとの格闘が目立ち過ぎてしまったが、少年との「会話のない対話」とかももっと見てみたい。原作も短いけど、これはさらに短すぎた。
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