[コメント] 自転車吐息(1990/日)
泣きながら、そんなバカな、と何度もつぶやいた。
いったい何がわたしを泣かせるのか。そんなバカな。まだ物語は転がりはじめてもいないというのに。どうしてこんなに切なくて胸が詰まってしかたがないのだ。
なんてセンチメンタルな、なんてナルシスティックな、なんてナイーブな、しんぶんし、牛乳ビン、白いタイツ、自主映画、燃えてしまったフィルム、草野球、透明ランナー、俺旗、どこまでもつづく白線、海、自転車、パズルのピースのようにわたしの胸に嵌まる。
なんだってんだ!とかやぶからぼうに叫んでみる。あんまり度肝を抜かれて。こんなに突然出遭ってしまって、なにがなんだかわからない。
それはやっぱり、恋というものだろうか。ああ、そんなバカな。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。