[コメント] 大学の若大将(1961/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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夏だから若大将なのである。京南大学法学部政治学科水泳部所属・田沼雄一加山雄三人に頼まれたら嫌とは言えない性格である。若大将と皆から呼ばれている人気者だ。第一作目から面白い。(つまらなかったらシリーズ化はされないのだが)中里澄子星由里子を青大将田中邦衛から救い出すというのがパターン。面白いのである。
青大将とは良く名付けたものだと思う。田中邦衛は最近いい人を演じる事が多い。見るたびに「青大将だったクセに」と呟いてしまうのである。田中邦衛は安部公房に見出された俳優なので『他人の顔』などに少し出演している。個性的な顔立ちが好まれて『網走番外地』シリーズの常連にもなった。善人と悪人を演じ分けられる素晴らしい俳優だと思う。
この映画は娯楽映画として大変優れている。加山雄三が自分の店の牛肉を飯田蝶子に持たされて水泳部員に振舞う場面がある。焼肉を始めるのだが、なんと汲み取り口の蓋で焼いているのである。そこへ沢村いき雄扮する管理人が足を突っ込んでしまうというエピソードだ。水泳部員の誰もハラを下さなかったのはスゴイ。あの場面は面白かったなぁ。
東宝の女優陣も魅力的だ。星由里子も良いが「あんパンのヘソ」みたいな団令子。当時としては大胆なビキニ姿の眩しい北あけみ。一番好みなのが 藤山陽子だ。若大将がいい奴だと思うのは藤山陽子とのお見合いの席に友人を連れて来てしまうところである。「いい奴ですから。ボク失礼します」いい奴はオマエの方だぜ!若大将!
「ボクは女の子にあんまり興味が無いんだ。でもお年寄りに優しい人は好きだ。つまりスミちゃんが好きなんだ」
メモ 1961年7月8日封切 併映作品 『香港の夜』 2253メートル 82分
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