[コメント] ハイ・フィデリティ(2000/米)
ラヴ・ミュージック・フォー・ミュージック・ラヴァー
「僕は惨めだから音楽を聴くのか、音楽を聴くから惨めなのか・・・」
当事者にとってみれば、笑うしかないほど悲惨で、笑えないほど滑稽なサブカル幻想。うう。
「大人になれ」「地道に生きろ」と取れなくもない『ハイ・フィディリティ』の凡庸な教訓。いや、しかしその凡庸さゆえに、胸がつまるような現実を突きつける。イデオロギー=幻想を捨て、どうやってこの日常に着地するのか。『書を捨て街に出よう』から『バッファロー’66』まで連綿と続く、そんな「現実との和解」のストーリー(ビルドゥングス・ロマン)。とっくに答えは出てる。けど、その答えがあまりにわかりやすくて、決断は先送りされていくのよね。レコードの針がヴィニイルの溝を走り終わるまで・・・。
わかんない人には死ぬまでわかんねぇ〜んだろうな。
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