[コメント] 素晴らしき放浪者(1932/仏)
ジャン・ルノアールについては言うまでもありませんが、この人のシャイで他人を寄せ付けないような感覚は、ひとつは親譲りということでしょうね。親が親だけに自然発生的に芸術的であったり、シュールであったりするんですんが、フランスに吹き荒れ日本あたりにも舞い込んできたヌーヴェル・バーグ感覚のスタートラインを思わせるようなこの映画、いかにもルノアールらしい作品と言えます。しかし、ルノアールの戦争体験は彼に特別な影響を与えていて、その後の大作では非常に国家主義的な作品も多く、これらもまた我々を感動させてくれるんですよね。
もうひとつミシェル・シモンですね。ルネ・クレールの『悪魔の美しさ』に悪魔役で出演していますが、いわゆる端役ですので、やはりこの作品が彼の最も著名な作品ということになりますかね。モノクロ映画で失われてしまいそうなキャラですが、この人が残した功績はこの作品に唯一代表されて大きいと思うんですね。
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