[コメント] 風が吹くまま(1999/仏=イラン)
姉妹編。(同監督前作のネタバレ要素が多少あり)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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前作『桜桃の味』と対を為すかのような作品。やはりここでもテーマは生と死(死を対置させた生)。
延々と画面に映っているにもかかわらず、主人公の存在感が希薄なのも前作と同じ。主人公は記号として、対話する相手の言葉を引き出すために存在しているという印象。
ただし、本作での携帯電話の使い方やエピソードの積み重ね方には説教くささを感じた。前作のほうがより説教くさい内容を諭すものであったのにもかかわらず、対話ばかりが積み重ねられていくことで、不思議なことに作為的なものを感じることが少なかった。
とはいえ、対話の部分が気が利いていて興味深いという点は、本作も同じ。たとえ脚本がなかったとしても、ドキュメンタリーとは異なる味わいがここにはある。
『2001年宇宙の旅』で骨は宇宙船に変化したが、キアロスタミはそのまま川に流した。彼のポジションを語っているかのようで、わりと印象的だった。
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