[コメント] ベティ・ブルー/愛と激情の日々(1986/仏)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
1回目:4 [強烈なものを突きつけられた。](2002年8月)
彼女の気性に触発され、自分の中の、抑え込まれていた感性が外に飛び出そうとする。
ゾーグのしまいこんでいた文才を ベティが 強引に外にひっぱりだしたように、わたしの昔もっていた感性を、ベティの生き方がたたき起こすのだ。
ほとんどの人間はおとなになると、周囲の目を気にしながら生きていくようになる。周囲にとけ込もうと努めるようになる。
ベティは自分自身を忘れなかった。何ひとつ譲らなかった。すべての感性を、個性を守り通した。その気性に、あきれもし、憧れ、惹かれもする。
常にありのままであったベティの生に、やはりゾーグもわたしも、触発されるのだ。
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2回目:5 [ここまで裸の恋。](2002年9月)
ベティは服の着こなしなんて気にしなかったし、服を着ること自体を重要に考えていなかった。ゾーグの前ではもちろん化粧もしないし、飾らないまま、自分をさらけだした。
そしてゾーグも、それに体当たりの愛で応えた。 その愛は、ふたりを目で追えば追うほど、痛く強烈に、わたしにつきまとってきた。 一体のピアノと情熱の宿る目線を、または肉体、またはベティから発せられゾーグに吸収されていく狂気を通して、常にふたりの恋はむきだしにえがかれている。
ここまで裸の恋があるのか、 こんなに丸ごと、ひとつの恋をえがくことができるのか、 こんなに深く、他人の恋に感傷することがあるのか、
ベティとゾーグに、ベネックスに、そして自分にまで、思わず感心してしまった。
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