[コメント] マイ・ライフ(1993/米)
レアリスムに欠けた詰まらぬ安ドラマである。「我は幸せなりけり」とただ自慢したい御気楽日記なり。(未見の方はreviewを読まれることの無きよう。)
私の周りでこれを観た人すべてが泣いたという珍現象が起きた。そんな安易に泣くものではない。涙はもっと大切な時のために取っておくべきである。 末期がんのマイケル・キートンが生まれ来る息子に、余命を生きる自分の姿をビデオレターに託すという、とここまで聞くと普通の人なら泣いてしまいそうなストーリーである。が、ちょっと待て。泣くということは、可哀相だと感じるから泣くのであって、この主人公は全く可哀想なんかじゃない。妻は美しく良妻賢母だし、出会う医者みんながこれまたいい人ばかり。高給サラリーマンなので、暮らしには不自由しない。ただガンであるというだけ。しかも、彼はガンの痛みや苦しみをあまり知らずして死んでしまうという幸せ者。だから彼のために貴重な涙を流す必要は全くないのである。 彼の何のどこを見て泣けというのか私には不可解でしょうがない。単に「おれは幸せだった」と自慢したかっただけの御気楽日記でしかないと思うのだが。
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