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[コメント] ニュールンベルグ裁判(1961/米)

役者に関しては結構豪華。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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実際に行われた裁判を描いた法定ドラマ。

長ったらしく引っ張って、オチが普通だったとしても実際の事件の映画なのでそういう脚色として済まされてしまうところがこの映画の評価の難しいところ。

前半、中盤ではあきらかにオチに意外な展開を与えそうな伏線を沢山作っているだけに、つい後半でのオチに期待してしまう。しかし実話の映画化にしてはどことなく同じ法廷映画の『情婦』をもじっているようなシーンが多く、展開的にどこか似たシーンがある。なので終盤に差し掛かるごとになんとなく『情婦』のようなオチを期待してしまう。

この映画で一番気になったのは、結局マレーネ・ディートリヒ演じる被告を殺された女性に対してなんのフォローもなかった点。他のキャラにしてもそうだが、最後に格別オチをつけていないのでストーリー的に消化し切れてない。

ただ、被告を演じたバート・ランカスターは相変わらず、暗い感情をを持ち合わせる一癖ありそうな役の演技がうまい。また弁護士と検察官のリチャード・ウィドマークマクシミリアン・シェルの掛け合いというか法廷の争いも演じ方がうまい。

役者は主役のスペンサー・トレーシーも含め証人にジュディ・ガーランドモンゴメリー・クリフトを使うところなんかはなんとも豪華。しかし特に軸となる人物がいない分、みんな印象が弱い気も。

映画としては、長編映画ならもっと各登場人物のキャラ付けに深い掘り下げを持たせてもよかったのではという気がする。

(評価:★3)

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